もう終わるという安心感から暴飲

もう35年以上前の話になります。大学で小学生の子供たちを相手に子供会をしたり、劇や人形劇を見せたりするサークルに入っていました。サークルというのはだいたい春になって学年が一つ上がると、役員(文科系サークルなので、キャプテンとか部長などという呼び方はせず、中心になって話を進める役になると「役員」と呼ばれていました)が代わり、新入生が入ってきて「新歓コンパ」をするのが普通でした。

その時は私が幹事になり、場所取りからお金の徴収、出席の確認、前日の再度の連絡など自分の大嫌いで一番苦手な「交渉事」に忙しく走り回っていました。

そのせいもあったのでしょうか、会が始まって、後は時間が来たら「おしまいでーすご苦労様でした」と言ってサークルに伝わる歌をみんなで肩を組んで歌うだけというところまで来他時に事件が起こりました。「もうすぐ終わる。仕事から解放される」という気持ちのせいで気が緩んだのか、とにかく誰からでも継がれるとどんどん飲んでしまうようになりました。それまでは「自分は幹事だから、お酒の追加や片づけなども率先してしなければ・・・」と2回生になった緊張感と初めての幹事という事でお酒を進められても、本当は飲みたかったけれども控えていました。

ところがどこかで心のタガが外れ、一気に本性を現してしまったのです。しかも域に飲んだものだからベロベロになりました。その上先輩の彼女に言い寄って嫌がられてしまう始末。されだけならよかったのですが、本当に嫌がられてしまったようで、4回生の彼氏の方に、思いっきりとびけりを食らって、ひっくり返ってしまいました。
その後の事ははっきり覚えておらず、ただ同じ改正の友達にもたれかかって無理やり歩かされながら「悪い子としてしもた」と鳴いていたのだけをうっすらと覚えています。

 その後しばらく日本酒は飲めなくなり、少しでも口に含むとすぐに戻しそうになってしまうし、先輩とは口をきくのがとても怖くなって、事務的なおしゃべりを再提言してさっさとその場を離れる事が続きました。
 結局、先輩が「もうええわ」と言って許してもらえたのですが、それでもやっぱり日本酒に対する恐怖は消えず、いつも一人別のものを頼んで飲んでいたのを覚えています。

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